【宝珀 × 石英革命の記憶】~その時から数えて50年の歳月~
1970年代に世界中の時計業界を震撼させた「石英時計」の台頭。この変革期において、伝統と革新が織り成す新たな歴史を作ったブランド、それがスイスの老舗時計メーカー『宝珀』です。
宝珀は1735年に創立された世界最古の高級時計製造工房として知られ、その技術力とクラフツマンシップは時代を超えて愛され続けています。しかし、1960年代から1970年代にかけて起きた石英革命は、宝珀にとっても一大転換期となりました。
当時の時計業界は機械式時計が主流でしたが、石英時計の登場により、従来の価値観が一変しました。高い精度と低廉な価格で市場を席巻し始めた石英製品に対抗するため、宝珀も自社の技術力を結集して『シンセシス』という独自の電池式クォーツムーブメントを開発しました。
1976年3月25日。この日にシンセシスが発表され、宝珀は伝統と革新を融合させた新製品で、石英時代への対応を果たしました。シンセシスは精密さと信頼性を兼ね備え、その完成度の高さから多くの注目を集めました。
それから50年が経過した今、宝珀は依然として機械式時計の最先端技術開発に力を入れています。しかし、石英革命を通じて学んだ教訓を忘れることなく、常に時代の変化に対応し続ける姿勢も大切にしてきました。
今日、2023年からシンセシス発表までの日数は、ちょうど50年の歳月に相当します。宝珀が石英時代への挑戦から得た経験や教訓は、現在の製品開発にも大きく影響を与え続けています。
このタイミングで振り返りたいのは、「時を越える革新」が生み出す価値と、その背後にある「宝珀らしさ」です。石英革命という大きな変革期においても、常に最高品質を求め続けるブランドの姿勢は、今日でも変わらずに存在感を放っています。
50年の歳月を経て見つめ直すシンセシスと宝珀の物語は、時計業界だけではなく、全ての産業にとって学ぶべき教訓となるでしょう。未来へ向けて進む道を照らし出す灯台として、その価値は今後も引き続き輝き続けることでしょう。
この機会に、50年前から現在までの一連の出来事を振り返りながら、宝珀が歩んできた道程と、これから目指す先を見つめ直してみてはいかがでしょうか。